菊地英一教授(早稲田応用化学会副会長、早稲田大学教授)が2010年度大隈学術記念賞を受賞されました。

菊地英一先生は、このたび2010年度大隈学術記念賞を受賞されました。


右端が菊地英一教授

応用化学会会員では、これまでに故土田英俊先生(高分子錯体による人工赤血球の研究 1987年度)、加藤忠蔵先生(イオン・分子のインターカレーションによる先端無機材料の研究 1989年度)、故平田 彰先生(異相系接触操作における移動現象の基礎理論の体系化と応用 2001年度)、竜田邦明先生(多様な天然生理活性物質の全合成と活性発現機構の解明 2008年度)が受賞されております。

この賞は、今からおよそ50年前の昭和33年5月15日に創立者大隈重信先生を記念し、学術の振興をはかる目的をもって学術褒賞制度が設けられ、研究上顕著な業績をおさめた教員に対して、学術褒賞規程により大隈学術記念賞、大隈学術奨励賞が贈られることになったものです。それぞれ正賞と副賞が授与されています。このうち大隈学術記念賞は、研究上の業績が抜群であって、学術の水準の向上に寄与するところ極めて顕著なものに対して授与されます。褒賞の授与は、本学の創立記念日の前後に行われることになっており、本年は、2010年11月11日11時より、大隈会館N棟3階301室において鎌田薫総長列席のもと褒賞授与式が行われ、菊地先生はご夫妻で授賞式に出席されました。

本年度は、全て記念賞で菊地英一先生を含めて3名の先生方に授与されました。
菊地先生は、木野邦器先生のご推薦により選考委員会にて審査され、めでたく、研究題目「エネルギーと環境に関わる触媒化学の研究」で受賞されました。大隈記念学術褒賞審査報告書は、慣例によれば2011年1月発行予定の早稲田大学広報誌CAMPUS NOW新年号に掲載されると思いますので、楽しみにお待ちください。菊地先生以外には、理工学術院からは基幹理工学部 情報理工学科の大附辰夫先生が受賞されました。また、昨年度の受賞者であった前総長の白井克彦先生にも今回賞が授与されました。

授賞式では、鎌田総長から受賞者の先生方への祝意が、受賞者の先生方へのこれまでの学術的な貢献に対する敬意をもって述べられました。

菊地先生からは、応用化学科の創立者である小林久平先生から始まり燃料化学から現在の触媒化学へと連なる本学の応用化学科における伝統が紹介され、また御自身の石油の転換用触媒の化学から始まりエネルギー・環境の触媒化学へと展開されたご経歴について御話しされました。また、卒業生の皆さんの学生時代の献身的なご努力があってこその受賞であるとの謝意が述べられるとともに、「エネルギー・資源・環境は現在も、またこれからも重要な課題であるし、当該領域は小林久平先生以来脈々と受け継がれてきた早稲田大学の伝統ある研究分野の一つであり,今後とも発展的に展開していきたい」旨の決意も披露されました。お言葉通り、菊地先生におかれましては今後とも当大学と応用化学科の発展ためにご尽力いただけることと祈念しております。

鎌田総長を囲み、別室にて行われた懇親会の雰囲気の一部もご紹介します。授賞式および懇親会には、研究室のOB会である早燃会の代表として、早燃会会長の藤城光一様(新日鐵化学)も参列され、菊地先生ご夫妻とも親しくご歓談になりました。


左・鎌田総長、右・内田理事ご夫妻と総長研究室の皆さんと

(文責:松方正彦教授、写真提供:木野邦器教授)


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